寒に入り一年で最も寒い季節となりました。“冷えは万病のもと”ということわざがありますが、冷えは単なる寒さとは異なりさまざまな健康障害を起こします。
身体の冷えとは医学的には血液の流れが悪くなることや自律神経の乱れで体温調整機能が上手く働いていない状態のことです。貧血、低血圧、膠原病、甲状腺機能低下症などの病気により冷えが起こりますが、色々な検査をしても明らかな異常が見つからないことがほとんどです。
さて、身体が冷える原因として、先ず筋肉量の低下があげられます。身体から発散する熱量のおよそ6割が筋肉で作られます。運動不足や間違ったダイエットなどで筋肉量が減ると熱の産生量が落ちて慢性的な冷えに繋がります。
また、自律神経のバランスの乱れは体温調整機能に影響するとともに血管を収縮させ血行が悪くなり冷えが助長されます。
さらに、運動量の低下も血液循環を悪くするため手足が冷えやすくなります。
一般的に体温が1度下がると免疫がおよそ30%低下すると言われています。そのため身体が冷えると風邪などの感染症に罹りやすくなります。そのほか、冷えにより肩こり、頭痛、生理不順などの肉体症状や、倦怠感、イライラ、不眠などの精神症状などが発現します。
このように慢性的な冷えによる健康障害を防ぐためには身体を冷やさないことがとても大切です。
体温は一日の中で起床時が一番低く、朝食を食べることで昼過ぎから夕方に向かって上昇します。そのため朝食をきちんと食べることがとても大切です。また、熱源となる炭水化物やたんぱく質を十分に摂るなど栄養のバランスが偏らないこと、食べる量を極端に減らさないことなどの注意も必要です。
筋肉を動かすことで血行が良くなり身体が温まります。ストレッチや筋肉トレーニングを行うこと、一駅分歩くなど日常生活の中で運動することを意識しましょう。
さらに、過労、睡眠不足、ストレスが溜まった状態は自律神経のバランスに悪影響を与えます。疲れすぎや睡眠不足を避けること、趣味などのリラクゼーションを行いストレス解消に努めましょう。
お風呂も身体が温まり、リラックス効果があります。シャワーだけでなく湯船にゆっくり浸かることが効果的です。
このような生活習慣の注意に加えて、外出時は温かい服装、マフラーや手袋など防寒対策をしっかり行うこと、室内でもレッグウォーマーや腹巻を使うなど体温が下がらない工夫が大切です。
冷えに注意して健康で冬を乗り切りましょう。
産業医 佐藤 潤一


























