夏バテは厳しい暑さが続くことによる自律神経の乱れ、水分やミネラルの不足、栄養不足などが引き起こす体調不良の総称です。
夏バテになりやすい人は、1)そうめん、冷麺など炭水化物中心の食事 2)水分補給はジュース、コーヒー、アルコール類が多い 3)冷房は25度以下 4)シャワーで済ませ湯船に浸からない 5)夜更かし、昼夜逆転、睡眠不足 6)運動不足で発汗作用の低下などの特徴があります。
夏バテの対策は先ず食事です。少量でも1日3食規則正しく摂取すること、特に朝食は必ず食べることが重要です。起床時は脳がエネルギー不足の状態になっていますので、朝食を抜くと低栄養状況が続き夏バテの症状を悪化させます。栄養のバランスが良く栄養価の高い食事をすることが好ましいですが、どうしても時間や食欲がない時はジュースや果物だけでも摂るように心がけましょう。
こまめに水分を摂取することも大切です。ただし、清涼飲料水、スポーツドリンクの飲みすぎは血糖値の急激な上昇とその後の急降下を起こし倦怠感が酷くなることがあります。水や麦茶などを中心にして、スポーツドリンクは運動や大量に汗をかいた時などに飲むようにしましょう。なお、アルコール、お茶やコーヒーなどカフェインの入った飲み物は利尿作用があり脱水を助長しますので水分補給には適しません。
また、消化機能が低下していることが多いので、アイスクリームや冷たすぎる飲み物、脂っこい食物はさらに消化機能を落としますので注意しましょう。暑く食欲がない時はそうめんなど冷たく口当たりの良い食べ物を食べがちですが、炭水化物が多くなり、栄養のバランスが偏るとともに身体を冷やします。温かい食べ物や飲み物で身体を温めること、ハーブや香辛料が効いた料理で胃腸の働きを活発にして食欲を増加させ、発汗作用で汗をかくことも夏バテ防止に効果的です。
自律神経のバランスを崩さないために冷房の効きすぎに注意し25度から28度を目安にすること、扇風機やサーキュレーターで空気を循環させることも必要です。また、湯船にゆっくり浸かることは身体を温めるとともにリラクゼーション効果もありますので、シャワーだけにしないようにしましょう。さらに、寝る前のスマホは止めること、室温など環境を整え質の良い睡眠がとれるように工夫しましょう。なお、蒸し暑く寝不足気味の時は昼食後に20分程度の昼寝(パワーナップ)をすることも疲労回復に繋がります。
運動不足や室温が低すぎると汗をあまりかかないため体内に熱がこもり体温調節機能が低下します。時間や場所を選んで適度な運動を心掛けることも大切です。
夏バテは倦怠感、食欲の低下、胃もたれ、頭痛、めまい、睡眠障害、微熱、体重減少などの身体症状に加え、集中力の低下、イライラ、気力の低下などの精神症状など多岐に及んでいます。強い倦怠感が2週間以上続く、症状の悪化、めまい、吐き気、頭痛など熱中症を疑う症状が出てきた場合は医療機関に受診することが必要です。先ずかかりつけのクリニックや病院或いは救急安心センター事業(#7119)に連絡し指示を仰ぎましょう。
夏バテを防ぎ秋に疲れを引きずらないことが大切です。
産業医 佐藤 潤一
































