栄養士連載 食事プラスワン

第20回 カラダに良い油・悪い油

オリーブ油がカラダに良いと聞いて積極的に摂っているヨシ子(54歳)さん。
他にも、どんな油がカラダに良いか興味があり栄養相談に来室しました。

54歳女性 ヨシ子さん

先日、友人からオリーブ油がカラダに良いと聞いて料理に活用するようになりました。オリーブ油にも種類がありますが、どんなものが良いですか?

オリーブ油はストレスなどが原因の活性酸素の発生を抑える役割があるので、カラダに良い油ですね。オリーブ油の種類は、エクストラヴァージンオイルとピュアオリーブオイルが日本では主流です。
エクストラヴァージンオイルは、オリーブの実を絞って作った酸度の高い油で、ピュアオリーブオイルは酸度の高いオリーブオイルを精製した油です。つまり、精製されていないエクストラヴァージンオイルがよりカラダに良い油ということになります。

栄養士

54歳女性 ヨシ子さん

なるほど。次はエクストラヴァージンオイルを使ってみようと思います。オリーブ油以外の油でカラダに良い油はありますか?

オリーブ油以外だと、魚油がおすすめです。EPAやDHAは代表的な魚油ですが聞いたことはありますか?

栄養士

54歳女性 ヨシ子さん

サプリメントで売られているのをよく見かけます。

そうですね。
EPAやDHAは悪玉コレステロールを下げる作用があります。魚以外だと、えごま油と亜麻仁油に含まれるα-リノレン酸が体内でEPAやDHAに変換されるので同じ作用があります。サプリメントもいいですが、補助的なものとして考えていただいて食事から摂るように心がけていただきたいです。

栄養士

EPAやDHAは悪玉コレステロールを下げる作用があります

54歳女性 ヨシ子さん

オリーブ油以外にもカラダに良い油がたくさんあるんですね。魚はどのような調理法が良いですか?

もちろん焼いたり煮たり加熱調理しても良いですが、EPAやDHAは加熱に弱いので刺身で食べる生食が、よりたくさんのEPAやDHAが摂れて効果的ですね。えごま油と亜麻仁油も、酸化しやすいため、加熱よりも生食向きです。

栄養士

油の分類

これまではカラダに良い油についてお伝えしましたが、カラダに悪い油についても一部紹介したいと思います。トランス脂肪酸をご存じですか?

栄養士

54歳女性 ヨシ子さん

聞いたことあるような、ないような…。

アメリカでは2018年6月から人工的に作られたトランス脂肪酸(部分水素添加油脂)の使用が全面禁止になり、話題となっています。トランス脂肪酸は、自然界にも存在しますが、不飽和脂肪酸(常温で液体)に水素を添加して固形にした人工的なものも存在します。
身近な食品では、マーガリン(ファットスプレッド)、ショートニング、コーヒーフレッシュ、インスタント食品、レトルト食品、ポテトチップスなどに含まれます。ショートニングは、菓子パンやケーキ、クッキーなどのお菓子類に使用されています。

栄養士

54歳女性 ヨシ子さん

ケーキも好きでよく食べるし、レトルト食品も便利で使うことがあります…。

トランス脂肪酸は、悪玉コレステロールを上げるだけでなく、心臓病のリスクを高めるとも言われています。

栄養士

54歳女性 ヨシ子さん

身近なところにトランス脂肪酸があふれているなんて怖いですね…。これから食品を選ぶときは、裏面の原材料名も見てみたいと思います。

裏面を見てみると

裏面も確認する習慣があるといいですね。
また、時間にゆとりがあるときは手作りに挑戦してみるのも、トランス脂肪酸を減らす方法の一つですね。
カラダに悪い油はもちろんのこと、カラダに良い油もどちらも油です。油はカロリーが高く、肥満の原因にもなるので、摂りすぎには注意しましょう。カラダに良い油を上手く活用できるといいですね。

栄養士

コラム

n-3系不飽和脂肪酸とトランス脂肪酸

n-3系不飽和脂肪酸には悪玉コレステロールを下げる作用だけでなく、善玉コレステロールを上げる作用もあります。悪玉コレステロールは、細胞の膜やホルモンの材料になるため体にとって必要不可欠なものです。しかし、多くなりすぎると血管の壁にコレステロールを付着させるため動脈硬化の原因になります。

一方、善玉コレステロールは、血管の壁に付着したコレステロールを回収する役割があり少なすぎると動脈硬化の原因になります。そのため、n-3系不飽和脂肪酸を摂取することで、動脈硬化の予防につながり脳卒中や脳梗塞、心筋梗塞の発症リスクを下げてくれる効果が期待できます。

トランス脂肪酸は、摂りすぎると悪玉コレステロールが増加し、善玉コレステロールが減少するため、日常的に摂りすぎている場合動脈硬化や心筋梗塞の危険性が高まるという報告があります。トランス脂肪酸は不飽和脂肪酸の分類ではありますが、働きとしては飽和脂肪酸と似た働きを持っているのが特徴です。

脂質のエネルギー

炭水化物、脂質、タンパク質は三大栄養素と言われています。
炭水化物とタンパク質は1g4kcalなのに比べ脂質は1g9kcalで一番大きなエネルギー源になります。摂りすぎてしまうと、脂肪として蓄えられ生活習慣病を起こす引き金になります。

知らない間に油を摂りすぎているということはありませんか?

今一度ご自身の生活を振り返ってみましょう。

注意
特に治療中の方は、食事量、調理方法など、必ず担当の医師や栄養士に確認し、指示に従ってください。

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