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CKD(慢性腎臓病)ではありませんか?

CKDという言葉はあまり耳慣れないかと思いますが、医学の世界では最近急速に注目を集めてきている病気です。Chronic Kidney Disease(慢性腎臓病)の略でCKDといいますが、日本全国で1,330万人、成人の8人に1人はCKDであるとの調査結果もあります。

CKDが重要視されてきた背景には、透析の患者さんが年々増加していることや、CKDと診断された場合には心筋梗塞や脳梗塞などの生活習慣病が発生しやすくなる、ということがあります。

図はアメリカのある都市で、27,998人を5年間追跡した調査です。この結果を見ると、腎臓の働きを示す数値であるGFR(糸球体ろ過量)が低下するにしたがって死亡率が増加しているのがわかります。また、日本の久山町における疫学調査でも、CKDは男性では狭心症や心筋梗塞、女性では脳梗塞と有意に関係していたことが示されています(Ninomiya T, et al. Kidney Int. 2005)。

CKDの初期は自覚症状がないことがほとんどですが、徐々に腎臓の機能が低下してゆきます。原因にはさまざまな腎臓の病気が含まれますが、以下の危険因子を多く持っている方ほどなりやすいと言われています。よく見ると、メタボでよく言われている危険因子と多くが重なっているのがわかります。

CKD発症の危険因子
高血圧
・糖尿病
・脂質代謝異常
・加齢
・喫煙
・肥満

診断は血液や尿検査で行うことが可能です。人間ドックや健診の結果で、血清クレアチニン値から推算されるeGFRの値が60mL/min/1.73m2 未満であったり、尿蛋白や尿潜血が認められる場合には注意が必要です。

CKDの定義
  1. 血液検査、尿検査、画像診断、病理診断で腎障害の存在が明らか
  2. GFR<60mL/min/1.73u
  3. 「1」「2」のどちらか、または両方が3ヶ月以上持続する

※GFR;糸球体濾過量の略で、フィルターの役目を果たす腎臓の糸球体が1分間にどれくらいの血液を濾過し、尿をつくれるかを表します。腎臓の機能を反映する指標で、採血でわかるクレアチニン値から推算することも可能です。

もし、当てはまることがあったら・・・
まずは危険因子のコントロールに取り組みます。中でも血圧のコントロールは大切で130/80mmHg未満を目標にします。減塩、減量、禁煙、適度な運動などの生活習慣の是正が基本となり、場合によっては投薬も必要となります。

危険因子に当てはまるものがない場合でも、毎年の検査結果がどのように変化するかにご注意ください。特に、蛋白尿が2+以上、eGFR: 50mL/min/1.73m2未満、蛋白尿と血尿がともに陽性などが当てはまる場合には、一度腎臓専門医に診察を受けることをお勧めします。

健診・ドックをお受けになった際には、成績表の腎機能や尿所見の結果にぜひ注目してください。