同友会メディカルニュース

2011年5月号
動脈硬化を調べましょう

生活習慣病による動脈硬化の進展は多くの人の知るところとなりましたが、その評価の意味となると今一つピンとこないのではないでしょうか。

動脈硬化を検査する方法に、頚動脈を超音波で観察する方法があります。頚動脈超音波検査では、頚動脈の壁の一番肥厚している部位の厚さを測定し、1.1mmを超えた場合に動脈硬化があると診断します。今回はこの方法を用いた頚動脈硬化の評価が示す意味についてお伝えします。

本年2月にイスラエルから、頚動脈硬化と心臓の冠動脈硬化の関連性について発表がありました。この研究は2007年から2009年の間に平均年齢65歳、1405人を対象として行われました。動脈硬化を評価するために、左右の頚動脈を超音波検査にて直接観察したところ42%の患者には動脈硬化は認められませんでしたが、12.8%の患者が動脈硬化で頚動脈が50%~70%狭窄しており、さらに70%以上の高度狭窄していた患者が4.6%もいることがわかりました。そしてこれらの患者たちに心臓の冠動脈検査を行ったところ、多くに冠動脈の動脈硬化を合併していることが明らかになりました。
冠動脈は心臓そのものを動かす動脈で、たった3本しか無い血管です。これが狭窄すれば狭心症を、閉塞すると心筋梗塞を発症します。とりわけ左冠動脈主幹部という場所が大切で、ここが詰まると突然死するほどの重要な血管です。
この研究では頚動脈狭窄と冠動脈狭窄の重症度は比例しており、例えば、冠動脈が3本とも狭窄している患者の17.8%に頚動脈高度狭窄が認められ、なかでもより状況の悪い冠動脈主幹部狭窄を合併している患者の31.3%に頚動脈50%以上の狭窄が認められました。
なお、高齢、喫煙、脳卒中の既往、糖尿病があるほど頚動脈の高度狭窄または完全閉塞が認められることも明らかになりました。

以前から頚動脈と冠動脈は同様の動脈硬化の進展を示すという論文が発表されていましたが、今回は人数が多くより意味のあるものと考えられる内容でした。人種が異なることなどを考えると、日本人にこの内容がすべて当てはまるとは思えませんが、興味深い内容です。頚動脈超音波で頚動脈硬化症を調べることで、狭心症や心筋梗塞の危険をより早期にチェックしましょう。

引用;J Am Coll Cardiol, 2011; 57:779-783

頚動脈超音波検査イラスト

頚動脈内部の状態がよくわかる「頚動脈超音波検査」
頚動脈超音波検査では、頚動脈の動脈硬化を調べます。頚動脈硬化は全身の動脈硬化の指標となり、狭心症や心筋梗塞の発症し易さも反映します。
詳しくはこちら

同友会メディカルニュース / 医療と健康(老友新聞)

同友会メディカルニュース

お元気ですか

季刊誌

2019年1月号NEW
・私の健康法 読売新聞スポーツアドバイザー 報知新聞評論家 堀内 恒夫/・パーキンソン病について/順天堂大学大学院 医学研究科 神経学 藤巻 基紀・平成29年「国民健康・営業調査」の結果/管理栄養士 花里 映里/・ペットボトル体操~腰周りを鍛える~ 運動指導科 原田 健/・早めに対策!乳がん予防 保健師 野中 未夏/・歩いて健康 文京巡り 第16回「護国寺」/・医療情報 第45回医学講演会「企業を成長に導く女性の健康推進」開催
巡回健診・巡回レディース健診
巡回健診
巡回レディース健診
全国対応健診
全国ネットワーク健診

全国健康増進協会

有料老人ホーム
長寿の森
高齢者向け新聞
老友新聞社
社会活動
学術活動・セミナーのご案内
同友会グループの社会貢献
健康と経営を考える会
がん検診企業リアクション
日本乳がんピンクリボン運動
目指せ東京パラリンピック2020 瀬立モニカ選手を応援しています
広報
メディア掲載
取材に関するお問合せ

ページトップ