同友会メディカルニュース

2013年11月号
肺がん検診のススメ -たばこを吸わない人も油断は禁物-

この原稿をご覧になっているのはおそらく10月下旬か11月上旬頃の方が多いと思いますが、11月は世界的に「肺がん啓発強化月間 - Lung Cancer Awareness Month  - 」とされていて、特に11月17日は国際肺癌学会で「肺がん撲滅デー」に制定されていることをご存知でしょうか。

死亡原因1位になった今も増加し続ける肺がん

2011年の日本人の肺がん死亡者は70293名(男性50782名, 女19511名)で、男女合計と男性ではがん死亡原因の1位、女性でも2位を占めています。さらに問題は今も急な速度で増加し続けている事で、1999年では52177名(男性37934名、女性14243名)であったことから、この12年でも約35%増えています(図1)。また年代別に見ると、40歳を境に急激に発症率が上昇することが分かります(図2)。

部位別がん死亡者数の推移

年齢別肺がん死亡数

「たばこを吸わないから肺がんにはならない」は大きな間違い

非喫煙者の肺がんの原因として最もよく言われるのは受動喫煙ですが、それ以外にも相応の根拠があるとされるリスク要因はヒ素、アスベスト、ディーゼル排ガス、煤煙、その他大気中の有害化学物質、放射線、女性ホルモン、遺伝的感受性など多岐に渡ります。その大部分が住生活環境や性別、家系に関するものですので完全に予防(一次予防)することは難しく、また肺がんの早期では自覚症状は当てにならない事から、やはり検診などの機会を利用した早期発見、早期治療に努める(二次予防)ことが重要になります。

肺がんの原因に占める喫煙の割合

早期発見にはCT検査が有効

検診における肺がんの検査というとまず胸部X線(レントゲン)検査が思い浮かびますが、小さながんは胸部X線でははっきり映らない場合も多く、また心臓や太い血管の影に隠れた場所に発生する事も多いので、胸部X線だけでは早期発見は難しいと考えられています。特に喫煙以外の原因による肺がんは肺の入り口(肺門部)ではなく奥の方(末梢)に発生しやすいため血痰や咳などの症状が出にくいという特徴があり、自覚症状や胸部X線検査だけで大丈夫だろうと安心することは危険です。

それに対して、以前のメディカルニュース(2011年6月号「肺がんには胸部CTが有効です」)でも紹介させて頂きましたが、胸部CT検査であれば影に隠れた、末梢にある1センチ以下の早期肺がんでも見つける事が可能(図4)で、実際に肺がんの死亡率を下げることも証明されています2,3)。日本でもこれまで胸部X線とCT検査の効果を比較した報告は多数ありますが、CTの方が少なくとも2倍、多くの施設では5倍から10倍も肺がん発見率の上昇が認められています。

検診におけるCT検査の放射線量は低く、検査にかかる時間も5分程度で特別な準備は必要ありません。肺がんの検査というと他に「喀痰検査」や「腫瘍マーカー」もありますが、早期発見のためにはやはりCT検査が一番有効というのが専門家の間でも一致した意見です。検診で一律にCT検査が導入されない理由は有効性や手間の問題ではなくコスト面が大きいと考えられます。肺がん検診の受診率はまだ20%台であり、肺がんから身を守るためには受診者一人一人が自ら必要な検査を取り入れていく意識を持つことが大切です。

胸部X線では映らずCTで見つかった肺がん

肺がん撲滅キャンペーンのご案内
同友会では肺がん啓発強化月間の11月から来年3月まで「同友会肺がん撲滅キャンペーン」を展開しており、受診者の方に積極的な検査の必要性を呼びかける活動をこれからも継続していきます。人間ドックや健康診断に追加していただく他、肺がん検査(胸部CT、肺がんセット、スモーカーズドック等)のみの検査でもキャンペーン価格にてご受診いただけますので、既に今年の健診を終了した方にもおすすめします。特に「肺がん撲滅デー」にあたる11月17日(日)は、今回の対象は女性のみですが春日クリニックを臨時オープンして検診を受け付けています。これまで「タバコを吸わない自分は肺がんに縁はない」と思っていた40歳以降の方を中心に、こうした機会を利用して肺がん検診を受けてみられる事を是非おすすめします。

同友会メディカルニュース / 医療と健康(老友新聞)

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