季刊誌「お元気ですか」2026年04月号

「私の健康法」

黒木瞳さん

どんな言葉に感銘を受けて自分に生かしていくか、
一つひとつの日常のささいなことが健康法です

俳優・映画監督
黒木 瞳さん

―今回は、俳優や映画監督、舞台演出など多方面にわたってご活躍中の黒木瞳さんにご登場いただきました。1981年に宝塚の初舞台に立ち、今年は芸能生活45周年となるアニバーサリーイヤー。ますます輝きを放ち続ける黒木さんに、体と心を健康に保つ日々の心がけなどを伺いました。

憧れたエンターテインメントの世界
20代で経験した不調

女優を目指したきっかけというと、15歳くらいの時に『風と共に去りぬ』を映画館で見たことが大きかったと思います。その後、高校では演劇部に入りました。でも、その頃は俳優になることはあくまでも「夢」でした。宝塚に憧れて、その夢を諦めるための終止符として試験を受けたんですが、思いがけず合格し宝塚の道を歩み始めました。

宝塚時代は1年生の時から大きな役をいただいていたのですが、ちょっと雨に濡れるとすぐ風邪をひいたり熱を出したりしてよく体を壊していました。

エンターテインメントの世界を全く知らずに飛び込んで、自分の実力以上の演技を求められるので、キャパオーバーしていたんだと思います。

ただ、当時は20代で若かったので回復力もあったんでしょうね。また、宝塚の先輩や仲間との絆もあって支えられていたんだと思います。

自分のストレスに気づき
心を穏やかにする

宝塚を退団し俳優の世界に入って、30歳を過ぎたあたりで全身に蕁麻疹ができたことがありました。それでも毎日が撮影だったので、心療内科の先生に診ていただきました。「ストレスはありますか?」と聞かれた時に、「ありません」と答えたんです。頑張るしかないという考え方だったんですね。

すると、「まずストレスを知ることから始めてください」と分厚いテストを渡されました。その回答結果を見た先生に「あなたのストレスは時間です」と言われたんです。

確かに、撮影の仕事というのは時間がとても不規則。「そう言われてみたらそうだな」と思いました。それから、時間を変更していただくということではなく身近なスタッフに時間について自分の希望を伝えるようになってからは随分楽になりました。

他にも、その先生から「苦手な人が前から歩いてきたらどうしますか? 」という質問もあって。 私は「笑顔でこんにちはと言います」と答えたら、「ダメです。 苦手な人が来たら隠れなさい」と言われたんです。

そんなふうに、心を穏やかにするヒントみたいなものを教わったことは、今も心の支えになってます。

黒木瞳さん

いい言葉に刺激を受けて
自分に取り入れていく

2024年から週2回程のジム通いを始めました。ジムでは食事のアドバイスもあり、タンパク質を取ることも心掛けています。

ただ、ストイックにすると続かないので、週2位が一番いいのかなと。食事についても、自分に厳しすぎるとどこかで爆発するので、時々カップラーメンを食べて(笑)。

私は完璧主義ではないので、手を抜きながら優先順位やどれぐらいやるかを考えて時々怠けるみたいな、緊張と緩和のバランスを大切にしています。でないと、体も心もポキッと折れてしまいますから。

最近ハマっていることといえば、韓流ドラマを観て毎朝5分間だけ韓国語の勉強をすること。ドラマにもいいセリフがあって刺激を受けますね。いいセリフは書き留めています。

ドラマではないですが、最近面白いなと思ったのはある方の言葉。

「アナログからデジタルへAIの世界になっていく中で、最後に残る差は、自分の体を使ってどれだけのめり込めるかということが一つ。もう一つは、周りから無駄だと思われることをどれだけ楽しめるか。最後に残る差はこの二つ」といったような言葉なんですが、ずっと続けているタップダンスが私にとってまさにそうなんですね。

たまたま3月にタップショーがあったんですけど、ショーがあるから日々のめり込んでいるかというと、そうじゃないんです。「なぜそんなにタップに時間をかけるの?撮影でやるわけでもないのに」と思いつつ、ゴールはなく、ただ自分が楽しんでやっている。

だからその言葉にはちょっと感銘を受けました。

また、別の方が「自分の常識は他人の非常識だ」とおっしゃっていて。

そういうふうに思うと、「自分はこうだから」と考えを押し付けるとか、「なんでわかってくれないの」となることもないのかなと。それもいい言葉だなと思いました。

役に立つ言葉、心に染みる言葉は世の中に溢れているから、その中からどれをチョイスして参考にするかというのも、自分らしさになっていく。

結局はそういった、何に刺激を受けるかとか、どんな言葉に感銘を受けて自分に生かしていくかという一つひとつの日常のささいなことが健康法です。私にとって「健康」というのは、生きる姿勢みたいなものがぶれてないとか、素敵だなと思える生き方があるということかなと思っていますね。(談)

黒木瞳さん

<プロフィール>
黒木瞳(くろき ひとみ)さん
1981年宝塚歌劇団入団。入団2年目で月組娘役トップとなる。 その後、TV、映画、舞台において活躍し、 映画「失楽園」(1997)では日本アカデミー賞最優秀主演女優賞、 「破線のマリス」(2000)では日本映画評論家大賞女優賞を受賞した。 近年では映画監督や舞台演出などもつとめる。 2026年3月「TAP OF DERAMS+」をコットンクラブにて開催した

黒木瞳さん

『甘くない話』
「甘くない時代だからこそ人の優しさや思いやりがいかに大切かということを心底感じたい そんな思いをこのエッセイに込めたかった」黒木さんの飾らない素顔に出会える、15年ぶりのエッセイ集! 清流出版 1650円

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同友会メディカルニュース / 医療と健康(老友新聞)

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